相双ふくしま子供病院」は基本計画にもあるように、小児外科医2名程度で内視鏡(腹腔鏡・胸腔鏡)手術を行うことを想定しています。


内視鏡手術は成人において徐々に適応範囲が広がっていますが、低侵襲(手術によっては日帰りも可能)、かつ適切な技能を持った医師が担当すれば開腹・開胸手術と同等以上の治療成績を上げられ、小児においても大変有用です。
「相双未来基金」代表・河村は2000年9月に、全米2例目のロボット手術(DaVinci)=内視鏡手術の一種=の麻酔を担当し、小児内視鏡手術のメッカである埼玉県立小児医療センターでは、2005年〜おそらく日本で初めて「超音波ガイド下神経ブロック」を小児内視鏡手術に応用しました。現在は婦人科医として、内視鏡手術を行う側に回っています。
例えば、子供の1〜5%に発症する「鼠径ヘルニア(脱腸)」を日帰り腹腔鏡手術で行えば(麻酔も含めて両側で一件一時間以内)、1日5件程度の手術を無理なく行うことができます。土曜日や、夏休み・冬休み・春休みに手術を受ければ、ほとんど学校や幼稚園を休まなくても良くなります。手術の後は、家族で相馬市松川浦の温泉旅館に泊まっても良いのです。
「小児病院は採算が取れない」という常識は「小児内視鏡手術」を増やすことで無理なく解決でき、その余力を24時間x365日の救急診療や、医療スタッフのQOL向上に回すことができます。
福島県内には、内視鏡手術をリードする白河オリンパスやジョンソン&ジョンソン(須賀川)があり、彼らと連携することで、少数精鋭の病院ながら、日本有数の小児内視鏡手術施設を目指すことも不可能ではありません。(河村真)

 

 

 

 

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