私が14年前にアメリカの病院で働き始めた時、とても新鮮に感じたのは街中にあるベーグル屋さんの支店が普通に病院内にもあったことです。


今でこそ、日本でもカフェやコンビニエンスストアが病院内で営業することが増えてきましたが、やはり「病院の中」はあくまで治療主体の場所ですから、当然全てを「外の社会」と同じにすることはできません。

しかし病院に来る患者も、病院で働くスタッフも、一人一人の人間ですから、喜怒哀楽を抱えながら生きている。お互いがそれを理解できれば、ケアの質が向上するのではないか、というショートフィルムが、世界有数の病院であるクリーブランド•クリニックで作られました。英語版4’23″ですが、字幕を簡約してご紹介します。
「相双ふくしま子供病院」もempathy(共感)を大切にしたいと思います。(河村真)
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Empathy (共感)

「一瞬見つめ合うだけでお互いの心が分かるほどの奇跡があるだろうか?」
ー ヘンリー•ソロー

•予約待ち期間が長すぎて不安が増強し、やっと受診日が来た患者
•妻の手術が無事終わり、家に帰る夫
•心臓移植ドナーを29日間待っている患者
•19歳の息子が生命維持装置に繋がっている母
•痴呆気味で医者の説明が分からない患者
•病名告知のショックで治療法を選べない患者
•待合室で3時間待ち、イライラする患者
•夫が終末期医療を受けている妻
•その夫(父)に会いに行くのが「最後の面会」になるだろう娘
•母娘に犬を見せるスタッフは今日結婚25周年
•脳梗塞の妻を今後どうケアしようか悩む夫
•離婚したばかりのスタッフ
•妻が妊娠したことを知ったばかりの医者
•週末に娘の結婚式。入院中だが、なんとかしてそこに行く事を決心している患者
•リハビリを受けながら、治療費の心配をする患者
•明日、何年ぶりかの休暇を取る作業員
•家から10000km以上離れた場所で集中治療を受ける患者
•12時間勤務を終えようとしている看護師
•7年間、癌が再発していない医師
•保育器のベビーを今日こそ抱きたいと思っている母
•マンモグラフィーで「何か」映っていると言われ説明を待つ患者
•夫(父)のDNR(蘇生拒否)に署名した妻と娘
•子供好きで子供のケアをしているが、実子ができなかったスタッフ
•ついに耳が聴こえるようになった!子ども
•半年前の交通事故以来、痛みが続く患者
•腫瘍が良性だった人、悪性だった人

「もしあなたが、まさに相手のように
見るものを見て
聞くことを聞いて
感じることを感じられるなら
ケアの仕方は変わりますか?」
全ての命は、世界標準の治療を受けるべきだ
ー クリーブランド•クリニック

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